考えるキッカケに
僕にとっては釣りといえばほとんどバス釣りのことなのだけど、最近はもっとおおらかに色んな釣りを楽しみたいというか、なんとなく釣りそのものをもっと広く勉強したいという気分になっている。
それはこの前アジングをやってみてとても楽しかったのと、僕も多少歳をとってきて気持ちに余裕が出たというところもあるかもしれない。まあ余裕といえば聞こえが良いが、バスが釣れない時は他の魚を釣ればいいじゃないかという諦めを身につけただけのことという気もする。
そんな個人的な気持ちの変遷はともかくとして、釣りの勉強をしてみようと思う中で買った「釣りバリのひみつ」という本がとても良かった。読む前は、恥ずかしながら「針なんて」と思っていた僕にとっては、確実に釣り人生を豊かにしてくれた本だと思う。
なぜこれだけの種類があるのだろう
なぜ釣り針にこれだけの種類があるのかというと、それは当然必要に応じて開発されてきたからというのは想像がつくわけだけれど、じゃあいったいどのような理由でそれぞれの針がその線径なりゲイプなり、針先角度(この本を読んで覚えた言葉だ)なりになっているかは全く知らなかった。
この本では用語の紹介や事例の紹介を通じて、
数え切れないほどの数や種類
(本文 和製釣りバリの源流 部分より引用)
がある釣り針についての基礎的な知識を得ることができる。
僕はバス釣りの針ですら各種の使い分けを意識していなかったが、だんだんと理由をもって針を選ぶことを(それが正解なのかはまだ分からないにせよ)するようになってきている。
ルアーを選ぶように
読後には「ルアーを選ぶように針も選んだほうがいいのだ」みたいなマインドにさせてくれる本である。
ちなみにこれは個人的な問題だけれど、僕の実力では釣り針の選択による釣果の差を実証するほど沢山のバスを釣ることはできないので、今のところこの本の効用は主に精神的なものに終始している。他の釣り、もっとしないとなあ。
さいごに
特に播州と釣り針の歴史や釣り針の製造方法に関する箇所は読み物としてもそこそこ楽しめるので、その意味でも良い本だった。少しでも興味の湧いた方は一度手に取っていただくといいのではないだろうか。